さて,答え合わせです!
$t_{0}$が何かを知っていれば,答えはすぐにわかるのですが,$(\ast)$の式を考察してみることにしましょう.
$v=v_{0}(1+\dfrac{t}{t_{0}})$ $\dots (\ast)$
について,$v_{0}$と$t_{0}$は定数で,$v$と$t$は変数です.
$(\ast)$を変形して
$v$$=\dfrac{v_{0}}{t_{0}}$$t$$+v_{0}$
の形にすると,$y$$=a$$x$$+b$の形から,$v$と$t$は比例関係にないことはすぐにわかると思います.
比例関係にあるときは,原点を通るときで,$y$$=a$$x$の形になるときです.
そして,式の形から反比例や2乗に比例でもないことはすぐにわかります.
そこで,次のように考えます.
$v=v_{0}(1+\dfrac{t}{t_{0}})$ $\dots (\ast)$
を
$v$$=\dfrac{v_{0}}{t_{0}}$$(t_{0}+t)$ $\dots (2\ast)$
とみれば,$\dfrac{v_{0}}{t_{0}}$を比例定数として$v$と$t_{0}+t$は比例関係にあります.
それでは,$t_{0}+t$は一体何者なのでしょうか??
実は,$t_{0}+t$は絶対温度なんです.
$t_{0}+t=T$とおくと,$(2\ast)$は
$v=\dfrac{v_{0}}{t_{0}}T$
$\dfrac{v}{T}=\dfrac{v_{0}}{t_{0}}=一定$
となり,いわゆるシャルルの法則が導かれます.
知ってのとおり,シャルルの法則(またはボイルシャルルの法則)では,絶対温度を使わなくてはいけません.
理由は,絶対温度にしないと体積と温度に比例関係がなくなってしまうからなんです.
ということで,答えは④です.
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