[数学Ⅲ] $\int \sin^{3}x dx$ の計算

高校数学

$\int \sin^{3}x dx=\dfrac{1}{4}\sin^{4}x +C$($C$は積分定数) とする人も多いですが,このような計算はできません.

高校数学における不定積分は微分の逆演算による定義をしているので,$\dfrac{1}{4}\sin^{4}x +C$を微分したら間違いであることを確認できます.

$(\dfrac{1}{4}\sin^{4}x)^{\prime}=\dfrac{1}{4}\cdot 4 \cdot (\sin x)^{\prime}(\sin x)^{3}=\cos x \sin^{3}x$

ちょっとおしいですが,やはりだめです.それでは,どのように計算をするんでしょうか?$(f(x))^n$の不定積分は$f(x)=ax+b$のときはできますが,それ以外ではそのままの形はできません.このとき,便利なのが次の公式です.

$\int $$(f(x))^{\prime}$$(f(x))^n$$ dx=$$\dfrac{1}{n+1}(f(x))^{n+1}$$+C$ ($\ast$)($n$は$-1$以外の有理数)

このように,$(f(x))^{\prime}$があれば,$(ax+b)^n$と同様に計算ができます.なぜこうなるかは右辺を微分すれば確かめることができるでしょう.

つまり,$\sin^{3} x$の積分をするには$(\sin x)^{\prime}$があればいいんです.しかし,$(\sin x)^{\prime}=\cos x$は見つかりません.そういうときは,無理やりつくってみようと思います.

$\sin^{2}x +\cos^{2}x =1$ $\therefore$ $\\ \sin^{2}x=1-\cos^{2}x$

$\eqalign{\sin^{3}x &= \sin^{2}x \cdot \sin x \\ &= (1-\cos^{2}x)\cdot \sin x \\ &= \sin x- \sin x \cdot \cos^{2}x \\&= \sin x -(-\cos x)^{\prime} \cdot \cos^{2}x \\ &= \sin x +(\cos x)^{\prime} \cdot \cos^{2}x }$

$(\sin x)^{\prime} \cdot \sin^{2}x$ではなく,$(\cos x)^{\prime} \cdot \cos^{2}x$が出てきましたが,これでうまくいきそうです.

$\eqalign{ \int \sin^{3}x dx &= \int \{ \sin x +( \cos x)^{\prime} \cdot \cos^{2}x \} dx \\ &= -\cos x + \dfrac{1}{3} \cos^{3}x+C }$

この他にも,3倍角の式や置換積分をする方法もありますが,積分は”形”が命.($\ast$)の形がつくれないを考えてみましょう.

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