
下図のように,レンズがなかったら形成されていた像のことを虚物体または虚光源といいます.


しかし,実際には凸レンズがあるため,虚物体の位置に実像はできません.
そこで,代表光線を利用して求めていきます.
代表光線ならなんでもいいというわけではありません.
虚物体に向かう光線で かつ 代表光線
である必要があります.

ちなみに,凸レンズの代表光線は次の3つだったね.





上図では,
①:虚物体に向かう かつ 光軸に平行な光線
②:虚物体に向かう かつ レンズの中心を通る光線
の作図を行いました.
すると,赤い点の場所で交点をもつので,ここに実像ができます.

虚物体に向かう光線かつ代表光線をかいて,交点をみつければいいんだね.
では,問題を解いてみよう!


上の2つの図において,$\rm F,F^{\prime}$は凹レンズの焦点である.
凹レンズがない場合は虚物体にすべての光が集まる.
しかし,凹レンズがあるため,これらの光はレンズによって屈折する.
レンズの屈折によってできる像の位置を作図せよ.また,その像は実像か虚像かを答えよ.
<解答>
[上図]

虚物体に向かい,かつ代表光線をかきましょう!
ちなみに,凹レンズの代表光線は次の3つだよ.





①は虚物体に向かう かつ 光軸な平行な光線
②は虚物体に向かう かつ レンズの中心を通る光線
です.
作図をすると,レンズ通過後,代表光線は発散してしまうので,反対側に線を結ぶと赤い点で交点を持ちますね.
この赤い点が虚像で,すべての光はこの虚像から飛び出るように凹レンズで屈折します!
[下図]

次も代表光線をかきましょう.


同じく,平行光線と中心を通る線をかくと,なんと,実像ができます.(赤い点)
凹レンズは場合によっては実像も作るんだね!

これで,基本的な作図の問題はおしまいです!
次回の内容はこちらです.
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