今回は,気体の温度を一定に保ったまま変化する等温変化の問題です.
それでは,さっそく問題を解いてみましょう.
<解答>
(1)
「圧力」を聞かれたときに,まっさきに思いついてほしいのが
可動部分のつり合いの式ですね!
★ ピストンにはたらく力のつり合いの式
$p_{0}S=pS+(M+m)g$
$\therefore$ $p_{0}=p+\dfrac{M+m}{S}g$
(2)
同様に,まずは状態1における,ピストンにはたらく力のつり合いの式を立ててみましょう.
★ ピストンにはたらく力のつり合いの式
$p_{1}S=pS+mg$
$\therefore$ $p_{1}=p+\dfrac{mg}{S}$
そして,温度が一定なことから,状態0と状態1の間でボイルの法則を立ててみましょう.
★ ボイルの法則
$p_{1}V_{1}=p_{0}V_{0}$
$\eqalign{V_{1}&=\dfrac{p_{0}}{p_{1}}V_{0}\\&=\dfrac{p+\dfrac{M+m}{S}g}{p+\dfrac{mg}{S}}V_{0}\\&=\dfrac{pS+(M+m)g}{pS+mg}V_{0}}$
したがって,$V_{1}=\dfrac{pS+(M+m)g}{pS+mg}V_{0}$
(3)
気体がした仕事を求めるために$pV$グラフをかくと次のようになるね.
でも,いつものように,曲線と$V$軸で囲まれた面積を求めようとすると大変です.
そこで,今回は$pV$グラフではなく,熱力学第一法則を利用しましょう.
熱量$Q$は問題で与えられているのでよいですが,内部エネルギーの変化がまだわかっていませんね.
しかし,今回は等温変化(つまり,温度変化0$\Delta T=0$)なので,内部エネルギーの変化$\Delta U$は0です.
★ 熱力学第一法則
$Q=0+W$ $\therefore$ $W=Q$
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