今回も重心不変の問題です.
前回の内容はこちら.
<解答>
(1)
物体と台車の水平成分は張力しかはたらきません.
力の和が0となるので,重心は変化しません.
変位を利用した重心不変は次の2式を立てましょう.
★ 重心不変の式
物体と台車の水平方向の変位をそれぞれ$\varDelta x$,$\varDelta X$とすると
$0=\dfrac{m\varDelta x+6m\varDelta X}{m+6m}$
$\therefore \varDelta X=-\dfrac{1}{6}\varDelta x$ $\dots (\ast)$
相対変位は,次のように図をかいて矢印を追うと簡単だね.
★ 相対変位の式
台車からみた物体の変位は$l$なので,
$\varDelta X+l=\varDelta x$ $\dots (2\ast)$
$(\ast)$,$(2\ast)$より
$\varDelta x=\dfrac{6}{7}l$ ,$\varDelta X=-\dfrac{1}{7}l$
したがって,物体は図の右向きに$\dfrac{6}{7}l$(答)移動し,台車は図の左向きに$\dfrac{1}{7}l$(答)移動します.
(2)
同様に,Cにおける物体の水平方向の変位を$\varDelta x^{\prime}$,台車の変位を$\varDelta X^{\prime}$とすると,重心不変より次の式が成り立ちます.
★ 重心不変の式
$0=\dfrac{m\varDelta x^{\prime}+6m\varDelta X^{\prime}}{m+6m}$
$\therefore \varDelta X^{\prime}=-\dfrac{1}{6}\varDelta x^{\prime}$ $\dots (3\ast)$
さらに,相対変位は次の図で考えましょう.
★ 相対変位の式
台車から見て物体は水平方向に$2l$だけ移動しているので
$\varDelta X^{\prime}+2l=\varDelta x^{\prime}$ $\dots (4\ast)$
$(3\ast)$,$(4\ast)$より
$\varDelta x^{\prime}=\dfrac{12}{7}l$,$\varDelta X^{\prime}=-\dfrac{2}{7}l$
したがって,物体は図の右向きに$\dfrac{12}{7}l$(答)移動し,台車は図の左向きに$\dfrac{2}{7}l$(答)移動します.
次回の内容はこちらです.
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