[標準]単振動演習⑮ 重力と静電気力による単振り子

分野別
問題

質量が$m$で電荷$q$$(>0)$の小物体を絶縁性のひもにとりつける.図のように,水平右向きに大きさ$E$の一様な電場をかけた.ひもの長さを$l$として,単振り子運動させたときの周期を求めよ.ただし,重力加速度の大きさを$g$とする.

NEKO
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まずは,単振り子の周期について確認しましょう.

単振り子の周期

重力加速度の大きさが$g$,長さ$l$の質点の単振り子の周期$T$は

$T=2\pi\sqrt{\dfrac{l}{g}}$

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今回は,重力の他に静電気力がはたらくため,みかけの重力加速度を考える必要があります.

ちなみに,静電気力の大きさ$f$は,電荷$q(>0)$が電場の大きさ$E$中にあるとき

$f=qE$

となります.

★ 重力と静電気力の合力

$F=\sqrt{(mg)^{2}+(qE)^{2}}$

みかけの重力加速度を$g^{\prime}$として

$mg^{\prime}=\sqrt{(mg)^{2}+(qE)^{2}}$

より,両辺$m$で割って

$\eqalign{g^{\prime}&=\dfrac{\sqrt{(mg)^{2}+(qE)^{2}}}{m}\\&=\sqrt{g^{2}+\left(\dfrac{qE}{m}\right)^{2}}}$

NEKO
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つまり,小物体はみかけの重力加速度の大きさ$\sqrt{g^{2}+\left(\dfrac{qE}{m}\right)^{2}}$で長さ$l$の単振り子運動していると考えることができるね.

★ 周期

したがって,求める周期$T$は

$T=2\pi\sqrt{\dfrac{l}{\sqrt{g^{2}+\left(\dfrac{qE}{m}\right)^{2}}}}$ (答)

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