今回は内容は
- 物体がある座標にいるときの時刻を求める.
- ある時刻における物体の座標を求める.
という計算練習です.要するに三角方程式の計算です.では,まずは数学の復習です.
<解答>
単位円上の座標$(X,Y)$を考えます.このとき,$X$軸の正の方向からのなす角を$\theta$とするときとするとき,
$\cos \theta =X$,$\sin \theta =Y$
と定義します.
(1) $\sin x=\dfrac{1}{2}$なので,単位円上の$Y$座標が$\dfrac{1}{2}$となるような角度を調べればよいですね.
したがって,答えは$x$$=$$\dfrac{\pi}{6}$または$\dfrac{5}{6}\pi$となります.
(2) $\cos x=-\dfrac{1}{\sqrt{2}}$なので,単位円上の$X$座標が$-\dfrac{1}{\sqrt{2}}$である角度を調べればよいですね.
したがって,答えは$x=$$\dfrac{3}{4}\pi$または$\dfrac{5}{4}\pi$となります.
(3) $a\sin x =a$は両辺$a$で割ると,$\sin x=1$なので,単位円上の$Y$座標が1である角度を調べればよいですね.
したがって,$x=$$\dfrac{\pi}{2}$となります.
それでは,それでは,物理量が出てくる問題を扱いましょう.
<解答>
(1) $t=\dfrac{T}{4}$を$x=A\sin\dfrac{2\pi}{T}t$に代入すると
$\eqalign{x&=A\sin \dfrac{2\pi}{T}\cdot \dfrac{T}{4}\\&=A\sin \dfrac{\pi}{2}\\&=A}$
(2) $t=\dfrac{T}{8}$を$x=-\dfrac{mg}{k}-\dfrac{mg}{k}\cos \dfrac{2\pi}{T}t$に代入して
$\eqalign{x&=-\dfrac{mg}{k}-\dfrac{mg}{k}\cos \dfrac{2\pi}{T}\cdot \dfrac{T}{8}\\&=-\dfrac{mg}{k}-\dfrac{mg}{k}\cos \dfrac {\pi}{4}\\&=-\dfrac{mg}{k}-\dfrac{mg}{\sqrt{2}k}\\&=-\dfrac{mg}{k}\cdot \dfrac{\sqrt{2}+1}{\sqrt{2}}}$
続いて,座標を指定したときに時刻を求める計算です.
<解答>
(1) $x=-A$を$x=-A\sin \dfrac{2\pi}{T}t$に代入して
$\eqalign{-A&=-A\sin \dfrac{2\pi}{T}t\cr \sin \dfrac{2\pi}{T}t&=1\cr \dfrac{2\pi}{T}t&=\dfrac{\pi}{2}}$
$\therefore$ $t=\dfrac{T}{4}$
(2) $x=\dfrac{A}{2}$を$x=A\cos \dfrac{2\pi}{T}t$に代入すると
$\eqalign{\dfrac{A}{2}&=A\cos \dfrac{2\pi}{T}t \cr \cos \dfrac{2\pi}{T}t &=\dfrac{1}{2} \cr \dfrac{2\pi}{T}t&=\dfrac{\pi}{3}}$
$\therefore$ $t=\dfrac{T}{6}$
(3) $x=A$を$x=\sqrt{2}A\sin \dfrac{2\pi}{T}t$に代入すると
$\eqalign{A&=\sqrt{2}A\sin \dfrac{2\pi}{T}t \cr \sin \dfrac{2\pi}{T}t&=\dfrac{1}{\sqrt{2}} \cr \dfrac{2\pi}{T}t&=\dfrac{\pi}{4}}$
$\therefore$ $t=\dfrac{T}{8}$
これらは,問題を解くときの途中計算で出てくることがあります.要するに三角比の計算ができればOKです!
次回は単振動の話にもどります!
次回の内容はこちら
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役に立った
ありがとうございます!
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