前回の内容はこちらです.
干渉による位相差の条件をまとめると次のようになります.
経路差は往復分を考えて,$2(L_{2}-L_{1})$だね.波長が$\lambda$のときの位相差は
$\dfrac{2\pi}{\lambda}\left\{2(L_{2}-L_{1})\right\}$
だから,波長を大きくすると,位相差は小さくなるんだね.
位相差のと光の強度のグラフをかくと次のようになります.
位相差と振幅の関係についてはこちら)
仮に,はじめの波長$\lambda_{0}
$のときの位相差が$2m\pi$だったら,波長が$\dfrac{4}{3}\lambda_{0}$のときの位相差は$2m\pi-\pi$ということだね.
※ 実際は半透鏡での反射によって,2経路の位相差が$\pi$分ずれ,強め合いの条件と弱め合いの条件が真逆になりますが,差をとると同じ答えが出ます.
★ はじめの強め合いの条件
$m$を整数として
$\dfrac{2\pi}{\lambda_{0}}\cdot \left\{2(L_{2}-L_{1})\right\}=2\pi m$ $\cdots (\ast)$
★ 波長変化後の弱め合いの条件
$\dfrac{2\pi}{\dfrac{4}{3}\lambda_{0}}\cdot \left\{2(L_{2}-L_{1})\right\}=2\pi m-\pi$ $\cdots (2\ast)$
$(\ast)$,$(2\ast)$より$m$を消去しましょう.
$\eqalign{\dfrac{3\pi}{2\lambda_{0}}\cdot \left\{2(L_{2}-L_{1})\right\}&=\dfrac{2\pi}{\lambda_{0}}\cdot \left\{2(L_{2}-L_{1})\right\}-\pi\cr \dfrac{\cancel{\pi}}{2\lambda_{0}}\left\{2(L_{2}-L_{1})\right\}&=\cancel{\pi}\cr L_{2}-L_{1}&=\lambda_{0}}$
したがって,答えは,$L_{2}-L_{1}=\lambda_{0}$(答)です.
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