PHYさん
2022年の千葉大に出た電荷同士に静電気力がはたらく場合,速さが$0$になる打ち出し角度の問題について考えていきたいと思います.これは面積速度一定則を用いて説明ができます.
面積速度一定則はこちらで説明しています.
NEKO
$Q$と$q$は同符号の電荷だから斥力がはたらくんだね.なので,$\theta=180^{\circ}$に打ち出すと,そのうち速度が$0$になるのはわかるんだけど,他の角度では$0$にならないのかな??
PHYさん
今回は,反発する向きに静電気力がはたらくので,面積速度一定則が成り立ちます.これを利用していきましょう.
NEKO
打ち出されたときの面積速度は上図の青色部分の面積だね.これは
$\dfrac{1}{2}dv\sin\theta$だね.
PHYさん
そうですね.途中で速度が$0$になるということは途中で面積速度も$0$になるということです.しかし,面積速度は一定なので,途中でいきなり面積速度が$0$になることはありません.
ということは,初速を与えた時点で面積速度が$0$になればいいということなります.
NEKO
初速度があるのに,面積速度が一定になるなんていうことがあるの?
PHYさん
上のように$\theta=0^{\circ}$か$180^{\circ}$なら面積速度が$0$になります.
NEKO
なるほど,だから$\theta=180^{\circ}$だと速さが$0$になる可能性があるんだ!
$\theta=0^{\circ}$のときは,常に進む方向と同じ方向に静電気力がはたらくから絶対に速さは$0$にならないんだね.
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