<解答>
(1)
屈折の法則を確認しましょう.
「空気に対する相対屈折率$n$」というのは,空気の屈折率を$1$としたときに水中の屈折率が$n$と考えればよいです.
したがって,屈折の法則より,次の関係式が成り立ちます.
★ 屈折の法則
$n\sin\theta_{1}=1\cdot \sin\theta_{2}$(答)
(2)
直線$\rm AA^{\prime}$と水面との境界線との交点をHとします.
みかけの深さの問題ではよくあるのですが,下図のHPを共通な辺にもつ三角形$\rm AHP$と三角形$\rm A^{\prime}HP$を考えます.
この2つの三角形それぞれについて,$\rm HP$の長さを表すと
${\rm HP}=h\tan\theta_{1}=h^{\prime}\tan\theta_{2}$
となり,
$h^{\prime}=\dfrac{\tan\theta_{1}}{\tan\theta_{2}}h$(答)
を得ます.
(3)
最後は,問題文で与えられている近似と(1)の結果を使いましょう.
$\tan\theta_{1}\fallingdotseq \sin\theta_{1}$および,$\tan\theta_{2}\fallingdotseq \sin\theta_{2}$と,(1)の$\dfrac{\sin\theta_{1}}{\sin\theta_{2}}=\dfrac{1}{n}$を用いて
$\eqalign{h^{\prime}&=\dfrac{\tan\theta_{1}}{\tan\theta_{2}}h\\&\fallingdotseq \dfrac{\sin\theta_{1}}{\sin\theta_{2}}h\\&=\dfrac{h}{n}}$
ということで,答えは,$h^{\prime}=\dfrac{h}{n}$(答)となります.$n>1$のとき,少し浅いところに浮き上がって見えるんだね.
次回の内容はこちらです.
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