<解答>
この問題は「レンズの式」を用いても計算ができますが,まずは,作図によるやり方を説明します.
$x=30\,\rm cm$の位置に集まる光のうち,代表光線を2つ描いて,おおよその像ができる位置を調べましょう.
凹レンズの代表光線は次のことを覚えておきましょう.
まずは,中心を通る線(青線)だね.これはそのまままっすぐ進みます.
そして,集まる予定だった位置に向かう線のうち,光軸な平行光線は焦点から飛び出るように屈折します.(赤線)
青の線と赤の線は屈折後,交わらないので,反対側を伸ばすと交わります.
凹レンズの右側から見ると,上図の「像」と書いた点からすべての光が飛び出すように見えます.つまり虚像(答)ができるだね.
次に虚像の位置を調べましょう.
上図の緑の相似な図形に着目します.
できるはずだった像(虚光源,虚物体)の高さを$X$,虚像の高さを$Y$とします.
凹レンズから虚像までの$x$方向の距離を$b$とすると,次の式が成り立ちます.
★ 緑の三角形の相似比
$\dfrac{Y}{X}=\dfrac{b}{30}$ $\cdots (\ast)$
次に上図のピンクの三角形の相似比を考えます.
★ ピンクの三角形の相似比
$\dfrac{Y}{X}=\dfrac{b-10}{10}$ $\cdots (2\ast)$
$(\ast)$と$(2\ast)$より,$b$が求まります.
$(\ast)$,$(2\ast)$より
$ \dfrac{b}{30} = \dfrac{b-10}{10} $]
$\therefore b=15\,[\rm cm]$ (答)
レンズの式の場合は次のようになります.
★ レンズの式
$\dfrac{1}{-30}+\dfrac{1}{b}=\dfrac{1}{-10}$
$\therefore b=-15$
したがって,凹レンズの左側の距離$15\,[\rm cm]$の場所に虚像ができる.
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