訂正:Pに対する小球に与える速度の大きさは飛行物体Pの速度の大きさと同じです.
<解答>
静止している人からみた小球の初速度は$0$なので,各小球は自由落下する.
時刻$0$で飛行物体Pが原点を通過し,このときに小球を投げ出したとする.時間$t_{0}$ごとに小球を自由落下させるため,下図のように,Pの移動する方向に$x$座標,鉛直下向きに$y$座標をとると,各小球の$x$座標は$v_{0}t_{0},2v_{0}t_{0},3v_{0}t_{0},\cdots ,nv_{0}t_{0},\cdots$である.
原点で投げ出した小球の時刻$t$での$y$座標$y_{0}$は,
$y_{0}=\dfrac{1}{2}gt^{2}$
$x_{1}=v_{0}t_{0}$で投げ出した小球は原点より,$t_{0}$だけ遅れて投げ出しているので,時刻$t$での$y$座標$y_{1}$は
$y_{1}=\dfrac{1}{2}g(t-t_{0})^{2}$
$x_{2}=2v_{0}t_{0}$で投げ出した小球は原点より,$2t_{0}$だけ遅れて投げ出しているので,時刻$t$での$y$座標$y_{2}$は
$y_{2}=\dfrac{1}{2}g(t-2t_{0})^{2}$
となる.一般的に$0$以上の整数$n$について,$x_{n}=nv_{0}t_{0}$で投げ出した小球は原点より,$nt_{0}$だけ遅れて投げ出しているので,時刻$t$での$y$座標$y_{n}$は
$y_{n}=\dfrac{1}{2}g(t-nt_{0})^{2}$
そこで,
$x_{n}=nv_{0}t_{0} \cdots (\ast)$と$y_{n}=\dfrac{1}{2}g(t-nt_{0})^{2} \cdots (2\ast)$から,$n$を消去した$x_{n}$と$y_{n}$の関係を求める.
$(\ast)$から,$nt_{0}=\dfrac{x_{n}}{v_{0}}$として,$(2\ast)$に代入すると
$y_{n}=\dfrac{1}{2}g\left(t-\dfrac{x_{n}}{v_{0}}\right)^{2}=\dfrac{1}{2v_{0}^{2}}\left(x-v_{0}t\right)^{2}$ $\cdots (3\ast)$
選択肢の図は,$t$を固定した「写真」である.そこで,$(3\ast)$式での$t$を定数とみてグラフを考えると,放物線であることがわかり,その頂点は$(v_{0}t,0)$である.以上のこと踏まえて,最も適当なものは②
コメント