
今回からレンズの問題を扱います.
まずは,中学のときにも習った凸レンズを扱います.


レンズの中心を通る直線を光軸といいます.
また,のちにお話しするように,光軸と平行な光線を当てたときに光軸と交わる点を焦点といいます.
以後,焦点は$\rm F$,$\rm F^{\prime}$とします.
次の3つの代表光線は覚えておきましょう.




上の代表光線が交わったところに光が集まり,像ができます.
それでは,次の問題を解いてみましょう.

上図のような焦点が$\rm F$,$\rm F^{\prime}$である凸レンズがある.
光源から出た上図の赤色の光線はレンズ通過後どのように屈折するか.
<解答>

まずは,代表光線をかいて,屈折した光が集まる場所を探せばいいんだね.
下図では,レンズの中心を通る光と光軸に平行な光線の作図を行ったよ.(青色の光線)


すると,青色の光線が交わるところがありました.
この交わったところにすべての光が集まるよ.
だから,次のようになります.


代表光線をかけば,未知な光の屈折もわかるんだね.
もう1題いきましょう.

上図のような焦点が$\rm F$,$\rm F^{\prime}$である凸レンズがある.
レンズに平行線をあてたとき,上図の平行光線はレンズ通過後どのように屈折するか.
<解答>

まずは,代表光線です.
光軸と平行な光線はかけない(問題の光線と平行ではないから)ので,上図の赤色の光線と平行で,かつレンズの中心を通る光線と,焦点を通る光線を作図しましょう.


中心を通る光線はそのまままっすぐ進み,焦点を通る光線は,レンズ通過後,光軸と平行に進むんだね.
そして,その交点の方向に赤色の光線も屈折するんだね.


ちょうど,焦点の真上であつまっているんだね.

そうなんです.
実は,凸レンズに平行光線を当てると,それらの光は焦点面のどこかに集まります.
回折格子の問題などで,凸レンズを使うことがあるのは,このためです.

今回は以上でおしまいです.
レンズの問題はなかなか問題もたくさんあるわけではないので,これを機にじっくと問題を解いてみてください.
次回はこちらです!
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