[基礎編]運動方程式演習④ 張力はどこも等しい??

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PHYさん
PHYさん

今回は張力(糸やひもが引っ張る力)を含む運動方程式です.

張力に関する問題は,次のことを覚えておくとよいでしょう.

軽い糸(ひも)が引っ張る力

軽い糸(ひも)が引っ張る力はどこでも同じ.

[理由]

糸の質量を0と近似する.上図のように,糸が物体1に引っ張られる力を右向きに$T_{右}$,物体2に引っ張られる力を左向きに$T_{左}$とする.

糸の加速度を$a$として,運動方程式より

$0\cdot a=T_{右}-T_{左}$ $\therefore T_{右}=T_{左}$

また,$T_{右}$と糸が物体1を引く力は作用反作用の関係より大きさが同じ

同じく,$T_{左}$と糸が物体2を引く力も大きさが同じ

したがって,

糸が物体1を引く力=糸が物体2を引く力

NEKO
NEKO

上のことはよく使います!

また,運動方程式について,次のことを確認しておきましょう!

運動方程式

質量$m$の物体に力$F$がはたらいているとき,物体の加速度$a$をすると,次の関係式が成り立つ.

$ma=F$

これを運動方程式という.

運動方程式の立て方1

運動方程式を立てる際には

1. +の向きを決め,その+の向きを加速度の向きとする.

2. 物体の速度の向きとは関係なく,はたらく力をかき,運動方程式を立てる.

3. 力の向きは1.で決めた正の方向であれば,正とし,負の方向に向いていれば負としてかく.

問題

上図のように,水平でなめらかな床の上に物体A,B,Cがおいてあり,質量の無視できる糸で結ばれている.

A,B,Cの質量はそれぞれ$3.0\rm kg$,$5.0\rm kg$,$2.0\rm kg$である.

Cに図の水平右向きに$\rm 10N$の力を加え続けたところ,物体A,B,Cは加速度運動をした.

このとき,物体BとCを結んでいる糸がそれぞれの物体を引く力の大きさ$T_{1}$と,物体AとBを結んでいる糸がそれぞれの物体を引く力$T_{2}$と,物体A,B,Cの加速度$a$をそれぞれ求めよ.

<解答>

NEKO
NEKO

まずは,次の手順で力を図示しましょう!

ただし,今回は鉛直成分をかくとごちゃごちゃになるので,水平方向の力のみをかきます.

力を図示するときの流れと注意点

力を図示する流れ

1. 力を図示する物体をきめる.(以後,対象物体とよぶ.)

2. まず重力をかく.

3. 対象物体が他の物体と接触している部分に着目し,その場所にはたらく力をかく.

例:接触の相手によって,次のような力がはたらく.

面(床,物体,壁):垂直抗力と摩擦力

糸,ひも:張力

ばね:弾性力

※ 注意:外から対象物体にはたらく力を書き込むのであって,対象物体が相手側に及ぼす力を対象物体にかかないようにする.

下はダメな図

※ 勿論,対象物体が相手側に及ぼす力を相手の物体のところに図示するのはかまわない.

 ただし,運動方程式やつり合いの式を立てる際には,あくまでも対象物体にはたらく力のみを式に入れる.

NEKO
NEKO

物体に接触している場所に力がはたらくんだね.

上図の点線部分に着目して,力を図示しよう!

張力はかならず物体を引っ張るので外側を向くよ.

力を図示したら,加速度を設定して運動方程式です!

★ Aの運動方程式

$3.0\cdot a=T_{2}$ $(\ast)$

★ Bの運動方程式

$5.0\cdot a=T_{1}-T_{2}$ $(2\ast)$

★ Cの運動方程式

$2.0\cdot a=10-T_{1}$ $(3\ast)$

$(\ast)+(2\ast)+(3\ast)$より

$10a=10$ $\therefore a=1.0 \rm m/s^{2}$ $(4\ast)$

$(4\ast)$を$(3\ast)$と$(\ast)$に代入して

$T_{1}=8.0 \rm N$,$T_{2}=3.0 \rm N$

したがって,答えは,$a=1.0 \rm m/s^{2}$$T_{1}=8.0 \rm N$$T_{2}=3.0 \rm N$

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