素粒子に関する入試問題を集めてみた

原子物理
神戸大2018年 

それ以上分解することができるず,内部構造をもたないとされる基本粒子を$\fbox{( 1 )}$と呼ぶ.(1)は$\fbox{( 2 )}$とレプトンの2種類に分類でき,陽子や中性子は(2)から構成される.また,力を媒介する粒子はゲージ粒子と総称される.

<解答>

(1) 素粒子 (2) クォーク

香川大(改)2018年

$\beta$崩壊をつかさどる力の名称を答えなさい.

<解答>

弱い力

聖マリアンナ医科大2018年

陽子や中性子は3個のさらに小さな粒子(素粒子)から構成される.これらの素粒子を一般に$\fbox{( 1 )}$という.陽子や中性子は,通常「アップ」,「ダウン」と呼ばれる2種類の(1)から構成されており,アップ,ダウンはそれぞれの電気素量の$2/3$倍,$-1/3$倍の電荷をもつ.アップをu,ダウンをdと表せば,陽子と中性子はアルファベット3文字の組合わせでそれぞれ$\fbox{( 2 )},\fbox{( 3 )}$と表される.一方,自然界には$\fbox{( 4 )}$種類の基本的な力が存在し,これらを媒介する粒子をゲージ粒子という.たとえば光子は$\fbox{( 5 )}$力を媒介するゲージ粒子である.

<解答>

(1) クォーク (2) $\rm u u d$ (3) $\rm u d d$ (4) 4 (5) 電磁気

金沢医科大2018年

6種類のクォークのうち,アップ,チャーム,トップは電気素量の$+\dfrac{\fbox{( 1 )}}{\fbox{( 2 )}}$倍の電荷をもつ.

<解答>

(1) 2 (2) 3

兵庫医科大2017

原子は,原子核と電子から,原子核は陽子と$\fbox{( 1 )}$からなり,陽子と(1)を総称して核子と呼ぶ.湯川秀樹は,1930年代半ばに,核子間の相互作用である核力を媒介する粒子の存在を予測していたが,1947年,宇宙線の中からその粒子がついに発見され,$\fbox{( 2 )}$と名付けられた.核子や(2)のように,強い力で相互作用しあう粒子をまとめてハドロンと呼ぶ.当初,ハドロンは物質を構成する基本的な粒子と考えられていたが,加速器を用いる実験で数百種類も発見された.このため,ゲルマンは,より基本的な粒子を導入して物質の基本となる粒子を説明しようとした.それによると,核子はより基本的な粒子で分数の電荷をもつ3個の$\fbox{( 3 )}$からできている.小林・益川の理論によると,(3)は$\fbox{( 4 )}$種類以上あることが予言されていたが,現在までに実験で,反粒子を除いて(4)種類が確認されている.

一方,(3)とともに物質を構成する素粒子で,強い力のはたらかない$\fbox{( 5 )}$には電子,ミュー粒子,タウ粒子が含まれるほか,それらに付随する電荷をもたない3種類の$\fbox{( 6 )}$が含まれている.この他にも,4つの基本的な力を媒介するゲージ粒子が,(3)や,(5)と同様,素粒子であると考えられている.

<解答>

(1) 中性子 (2) 中間子 (3) クォーク (4) 6 (5) レプトン (6) ニュートリノ

千葉大2000年

クォークは物質を構成する最も基本的な粒子で,陽子や$\pi$中間子などのような粒子はクォークで構成されている.これらのクォークから成る粒子には,

   クォーク3個でできた重粒子(と反クォーク3個でできた反重粒子)

   クォーク1個と反クォーク1個からできた中間子

の2種類が存在する.

問1 クォークの電荷はu,c,t クォークが電気素量の$+\dfrac{2}{3}$倍で,d,s,b クォークが電気素量の$-\dfrac{1}{3}$倍で,反クォークは元のクォークの逆である.このことから,以下のクォークで構成される粒子の電荷は電気素量の何倍になるか答えなさい.(例えば反uクォークは$\overline{\rm u}$のように,反クォークは$\,\,\overline{}\,\,$の記号で示している.)

 (1) $\rm u u d$ (2) $\rm u \overline{\rm s}$ (3) $\rm u u c$ (4) $\rm b \overline{\rm u}$ (5) $\overline{\rm u} \,\,\overline{\rm d}\,\, \overline{\rm d}$  

問2 粒子と反粒子が衝突すれば共に消滅してエネルギーが解放される(対消滅).逆に,十分なエネルギーがあれば粒子と反粒子がペアで生まれる(対生成).例題のように,以下の(1)と(2)の反応において下線を引いた粒子が何のクォークで構成されているか答えなさい.

例題 $\underline{\Delta^{-}粒子}$は中性子($\rm u d d$)と$\pi^{-} (\rm d \overline{u})$に崩壊する.

例題の解答 $\rm d d d$

解説 反応が終了した状態は全体ではクォーク4個と反クォーク1個でその差は3個なので$\Delta^{-}$粒子はクォーク3個で構成される重粒子である.$\Delta^{-}$粒子の崩壊の際に余分なエネルギーがクォーク・反クォークの対生成に使われたが,終状態の中で反クォークは$\overline{\rm u}$なのでこの崩壊反応で$\rm u \overline{\rm u}$は対生成された.したがって崩壊前から存在していて$\Delta^{-}$粒子を構成していたのは残りの$\rm d d d$である.

(1) $\underline{\phi 粒子}$は$\rm K^{+} (\rm u \overline{\rm s})$と$\rm K^{-} (\rm s \overline{\rm u})$にも$\rm K^{0} (\rm d \overline{\rm s})$と$\overline{\rm K^{0}} (\rm s \overline{\rm d})$にも崩壊できる.

(2) 中性子と$\pi^{-}$が衝突して$\rm K^{0}$と$\underline{\sum^{-}粒子}$が生まれた.

<解答>

問1 (1) $1$倍 (2) $1$倍 (3) $2$倍 (4) $-1$倍 (5) $0$倍

問2 (1) $\rm s\,\, \overline{\rm s}$ (2) $\rm d d s$

クォークまとめ

※ 世代はグループの名前だと思えばよい.

レプトンまとめ

ゲージ粒子まとめ

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