回転した座標からみたときに,物体が速度をもっていると(高校物理ではあまりこういうのはないですが),慣性力として遠心力の他にコリオリ力がはたらきます.
以下では,コリオリの力についてまとめたものです.
※入試では下のことは覚えなくても解けるようになっています.
コリオリ力
角速度$\omega$で反時計回りに回転する座標(観測者)からみたとき,この観測者からみた質量$m$物体の速さを$v$,とすると,速度の方向より右回り$90^{\circ}$の方向に大きさ
$2mv\omega $
の力がはたらく.この力をコリオリ力(転向力)という.時計回りに回転する座標系の場合は速度の方向より左回りにコリオリ力がはたらく.
![](https://physicmath.net/wp-content/uploads/2023/03/コリオリ力1-1024x958.png)
床に固定された座標からみた場合
4つの物体(下の動画の青,緑,黄色,ピンクの物体)が原点から飛び出し等速度運動をしているとしましょう.それぞれが等速度運動をしているものを床で固定された座標(床で静止した人からみる)からみるとかなり簡単な運動です.
回転した座標からみた場合
これを反時計回りに一定の加速度で回転した人からみると,逆に固定された座標が時計回りに一定の角速度で回転しているようにみえます.すると,4つの物体も回転しつつ中心から離れる奇妙な運動に見えます.このときにに物体を曲げている力がコリオリ力です.
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