CとFは同位相なんだよね.理由はこちらで説明しています.
なので,経路による位相差はFBC部分だけ考えればいいんだね.
FBCの長さは次のように計算するとよいでしょう.
BCを媒質Iと薄膜の境界線に対して線対称移動したときのCに対応する点を$\rm C^{\prime}$とします.
このとき,$\rm FB+BC=FB+BC^{\prime}$であり,直角三角形$\rm CC^{\prime}F$に着目すると$\rm FC^{\prime}$の長さは
${\rm FC^{\prime}}=2d\cos\theta_{2}$
となります.
また,Cでは固定端反射,Bでは自由端反射するので,反射による位相差は$\pi$です.
したがって,位相差$\varDelta \varphi$は次のようになります.
$\varDelta \varphi=\dfrac{2\pi}{\dfrac{\lambda}{n}}\cdot 2d\cos\theta_{2}+\pi$
ちなみに,位相差は次のことをチェックしましょう.
また,固定端反射なのか自由端反射なのかは次の図で確認していきましょう.
強め合いの条件は
$\dfrac{2\pi}{\dfrac{\lambda}{n}}\cdot 2d\cos\theta_{2}+\pi=2\pi m$
$\therefore \dfrac{4\pi nd\cos\theta_{2}}{\lambda}=(2m-1)\pi$ (答)
弱め合いの条件は
$\dfrac{2\pi}{\dfrac{\lambda}{n}}\cdot 2d\cos\theta_{2}+\pi=(2m+1)\pi$
$\therefore \dfrac{4\pi nd\cos\theta_{2}}{\lambda}=2m\pi$ (答)
今回も右辺には気を付けましょう.
弱め合いの条件の場合,左辺は$\pi$より大きいため,右辺の最小値が$\pi$となってはまずいです.
つまり,$(2m-1)\pi$としてしまうと,$m=1$のとき,$\pi$となってしまうので,よくないですね.
(2)
Cでは固定端反射,Bでも固定端反射するので,反射に位相差は0となります.
強め合いの条件は
$\dfrac{2\pi}{\dfrac{\lambda}{n}}\cdot 2d\cos\theta_{2}=2\pi m$
$\therefore \dfrac{4\pi nd\cos\theta_{2}}{\lambda}=2\pi m$ (答)
弱め合いの条件は
$\dfrac{2\pi}{\dfrac{\lambda}{n}}\cdot 2d\cos\theta_{2}=(2m-1)\pi$
$\therefore \dfrac{4\pi nd\cos\theta_{2}}{\lambda}=(2m-1)\pi$ (答)
こちらも右辺に注意しましょう.
次回の内容はこちらです.
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